寵愛の姫 Ⅲ【完】




「この指輪って、ピンクゴールドだよね?」




茉莉とお母さんが雑誌を見ながら話してるのを聞いてて知った、その意味。





ーーーーー愛を象徴する宝石。






その石の意味を偶然に知ってから、私には、ずっと不釣り合いだと思っていたのに。





………………でも、暁は違った。



「あぁ、俺と莉茉にぴったりな指輪だろ?」




“愛”から無縁だった私なのに。




それなのに、暁はぴったりだと言ってくれるんだ。