「じゃあ、ご褒美だな?」 「………っっ、」 耳まで朱に染まる莉茉に、俺の中で欲情が疼く。 このまま、押し倒したくなる。 が、我慢だ。 「莉茉、もう帰るぞ。」 「………うん。」 こくりと頷いた莉茉は、後部座席のドアを開けて待っている、銀次へと視線を向ける。 「ただいま、銀次さん。」 「お帰りなさい、若姐さん。」 律儀に頭を下げて出迎える銀次の姿に、莉茉は小さく微笑んだ。