「さっきのは、朔の女だよな?」 「そう、神無だよ。」 にっこりと微笑んだ莉茉の髪を、もう一度、撫でる。 「仲良くなったのか?」 「………うん、なった。」 恥ずかしそうに顔を朱に染めて、頬を緩ませる莉茉。 「そうか、良かったな?」 ………………良かった。 何とか、莉茉はこの学園に馴染めそうだと。 ほっと、俺は安堵の息を心の中で吐いた。