「………っ、暁。」 生徒玄関から出て来た莉茉が、俺の姿を見た瞬間に顔を綻ばせた。 「ふふ、莉茉、また明日ね?」 「あ、うん、また明日ね、神無。」 朔の隣にいた女に肩を叩かれた莉茉が、笑顔で答えた後に、俺へと走り寄る。 「ただいま、暁。」 頬を上気させた莉茉が、勢い良く俺の腕の中に飛び込んで来ると、抱き付いてくる。 「………あぁ、お帰り。」 抱き付いてきた莉茉を、しっかりと受け止めた。