………きっと…。 莉茉は、悲しい過去を抱えてる。 私が理解出来ないような、暗くて。 ………………深い闇を。 「………じゃあ、」 「うん?」 「莉茉の光は、朔くんのお兄さんだね?」 ことさら明るく、声のトーンを上げる。 次の瞬間。 不思議そうに目線を上げた莉茉の顔に、満面の笑みが広がった。 きらきらと、瞳を輝かせて。