朔くんの世界は、冷たくて。 もの悲しい場所。 裏切りや、地位や名誉を求めるのが当たり前の世界。 ………………そんなんじゃ、心から笑えなくなるのも、無理がないよ。 「じゃあ、神無は、朔の光だね。」 「え?」 光? 私が、朔くんの…? 驚いて莉茉へと視線を向ければ、私を優しい眼差しで見ていた。