「………、そっか、朔が会社を…。」 「うん、夢なんだって。」 ふふ、と笑う。 目を輝かせる、あの時の朔くんを思い出して。 「夢?」 「そう、裏の世界に立つお兄さんを支える事が、朔くんの夢。」 なら、そんな朔くんを支える人間に、私はなりたい。 そう、思った。 あの瞬間、朔くんの真っ直ぐ、揺るぎない眼差しを見た時に。