寵愛の姫 Ⅲ【完】



「そう、高崎の裏を継ぐのは、お兄さん。」



そして、お兄さんの彼女である莉茉は、完璧に裏に関わっていくんだろう。



私よりも、深く。




あの、高崎の家に。



「朔くんは、表の会社を継ぎたいんだって。」



「え、会社を?」



「うん、会社の方を朔くんが継げば、お兄さんは裏に専念が出来るでしょう?」




表から朔くんは、お兄さんを支えたいのだと。




そう、私に教えてくれたんだ。