「だから、ああして朔くんは仮面を被るの。」 あそこは、沢山の“闇”が集まる場所。 朔が育った、特殊な環境。 「朔くんが実家の裏の事業を継ぐ事は、絶対にないけれどさ。」 朔くん本人も、高崎の裏を継ぐ気は、全くないんだって言っていた。 覚悟も。 その、度量も自分にはないのだと。 朔くんは、笑ってた。 「あぁ、暁がいるもんね。」 納得とばかりに、莉茉が頷く。