「水瀬さん、私は篠崎神無って言います。」 ちらちらと向けられるクラスメイトの、煩わしい視線なんか知らない。 私は、自分の意志で動くの。 彼女とは、親友になれるって。 ーーーーそう、私の中の何かが告げるから。 「篠崎さん…?」 恐る恐る私の名前を呼ぶ莉茉さんに、笑みを深める。 「神無で良いですよ、水瀬さん。」 「………う、ん。」 困惑を隠せない様子の莉茉さんに、私は首を傾げた。