「朔、急に呼び出して悪かったな。」 「いいえ、今日しか会う暇がありませんでしたからね。」 天野先輩が、春休み中に俺と接触を取る事は不可能だったろうから。 「では、失礼します。」 小さく頭を下げた俺は、天野先輩に背を向けて歩き出す。 最高の手土産。 ジョーカーと言う名の切り札、天野叶を手に入れて。 人知れず、自分の口角がゆるりと上がった。