「あぁ、莉茉は必ず守る。」 自分に言い聞かせるかのように呟いた天野先輩。 多少は同情してしまう。 絶対に手に入らない存在を愛した天野先輩に。 あの兄貴が、莉茉さんを手離すはずがないのだから。 「天野先輩、話しが以上なら、俺は先に教室へ戻らせてもらいますね。」 神無も、帰って来ない俺を心配しているはず。 それに、莉茉さんの事も気になるし。