「っっ、」 はっと息を飲む。 そうだ。 転校して来て、不安だろう彼女を1人には出来ない。 歯痒さに唇を噛む。 「神無、噛まないの。」 噛んだ私の唇に、朔くんの長い指が、気遣うようにゆっくりと這う。 「俺が戻るまで、彼女の事を見ておいて?」 「………分かった。」 宥めるように朔くんに頭を撫でられた私は、頷いてから掴んでいた制服から手を離した。