「あの子が、朔くんのお兄さんの本命なんだね。」 朔くんのお兄さんは、数々の伝説を作った凄い人。 それでも、女に対する浮いた話しは一切なくて。 そんな朔くんのお兄さんの本命の彼女が、先ほどのあの子なんだと、思い知る。 「………朔くん。」 窓の外から隣にいる朔くんに、私は視線を向ける。 「うん?」