寵愛の姫 Ⅲ【完】



「お袋と呼び分けて、俺の女の莉茉は若姐さんだな。」



色んな決まりのある、暁の世界。





私の知らない事も。


理解の出来ない闇もあるかもしれないけれど。




私が知るべき事は、暁の為にもしっかりと覚えていきたいって思う。



「なるほど。」



納得したと、私は暁に頷いて見せた。







それからは、銀次さんから若姐さんと呼ばれても、あまり動揺する事もなく。



それを、当たり前なんだと受け入れている。