寵愛の姫 Ⅲ【完】




「うんと、学校に行ったら暁は側にいられないから、さ。」


「から?」


「…………、暁の香りだけでも、と思って…。」



恥ずかしそうに頬を染める莉茉に、思わず俺の口角が上がる。



「莉茉?」


「うん?」


「もしかして、誘ってんのか?」



莉茉から誘ってんなら、このまま食っても何も問題はないよな?



それなら、俺は悪くない。



にやりと笑った俺は、莉茉の甘い唇に口付ける。