私と陽ちゃんが最近、一緒に登校していたことは知られていた。
が、手を出す対象ではなかったため、今までは狙って来なかった。
しかし、昨日、東堂の後継者になり得る私が動けることが判明した。
命を奪うまではないにしろ、私を傷つけることによって、東堂に大きいダメージを与えようとした。
あくまで推測の範囲でしかないが、昨日の今日でこんな動きをされれば、この推理にもなる。
「相手は…?」
こんな時だからこそ、冷静にならなきゃいけない。
こんな時だからこそ、焦っちゃいけない。
震える手を誤魔化すように、拳を握り締める。
「成瀬だ」
「……まさか」
うちと組みたいとわざわざ縁談まで持ち込んできたのに…?どういうこと?
「今のところはな」
断定はできないと…いうことか。
「成瀬であるという証拠が、あまりにも揃いすぎている」
「…わざと成瀬に目を向けようとしていると?」
「神尾を黒と見せかけてはいたが、よくよく調べてみると成瀬だった」
この短時間で、よく調べたものだ。やはり東堂の情報力は侮れない。
「…でもそれが不自然ってこと?」
「『成瀬が犯人だ』ということが、巧妙に、ただし見つかるように隠されているように思えてならん」
証拠は揃っていると言ってたから、これはジローさんの憶測なんだろう。
成瀬が犯人なわけない、という擁護にも聞こえるが、ジローさんが利害以外で肩を持つとも到底思えないため、現時点では、この証拠を覆さなければ、成瀬にとっては厳しい状況だろう。
それに、神尾の若頭が言っていたことも気になる。わざわざ直接忠告してきたのに、結局は神尾が犯人だった、というのも変な話だ。
正直、難しい。
結局誰が黒なのか分からないということだ。
どちらが黒にしろ、成瀬は神尾に、神尾は成瀬に、罪をなすりつけようとしていると。
裏の裏をかく、とはよく言ったものだが、その裏も、どこまでが本当の裏なのか分からない。
「佐助が出る。どっちにしろ、お前は普通にしてろ」
「学校行ってていいの?」
「なんでもないように振る舞え」
それもジローさんの策略か。
私の姿を知らなかったのか、何か手違いがあったのか、たまたま私が陽ちゃんと一緒に登校していなかった時に起きた事件だが、同じ方法で私を狙うとも考えにくいし、それこそわざとらしい。
ジローさんがここまで教えてくれるということは、私にも危険が迫っているということ。私に下ろされる情報は選ばれているが、今回は言わざるを得なかったのだろう。
モヤがかかったまま、どこか釈然としない。
見えない敵と戦っているみたいだ。
「着いたぞ」
とにかく、今は陽ちゃんが心配だ。
が、手を出す対象ではなかったため、今までは狙って来なかった。
しかし、昨日、東堂の後継者になり得る私が動けることが判明した。
命を奪うまではないにしろ、私を傷つけることによって、東堂に大きいダメージを与えようとした。
あくまで推測の範囲でしかないが、昨日の今日でこんな動きをされれば、この推理にもなる。
「相手は…?」
こんな時だからこそ、冷静にならなきゃいけない。
こんな時だからこそ、焦っちゃいけない。
震える手を誤魔化すように、拳を握り締める。
「成瀬だ」
「……まさか」
うちと組みたいとわざわざ縁談まで持ち込んできたのに…?どういうこと?
「今のところはな」
断定はできないと…いうことか。
「成瀬であるという証拠が、あまりにも揃いすぎている」
「…わざと成瀬に目を向けようとしていると?」
「神尾を黒と見せかけてはいたが、よくよく調べてみると成瀬だった」
この短時間で、よく調べたものだ。やはり東堂の情報力は侮れない。
「…でもそれが不自然ってこと?」
「『成瀬が犯人だ』ということが、巧妙に、ただし見つかるように隠されているように思えてならん」
証拠は揃っていると言ってたから、これはジローさんの憶測なんだろう。
成瀬が犯人なわけない、という擁護にも聞こえるが、ジローさんが利害以外で肩を持つとも到底思えないため、現時点では、この証拠を覆さなければ、成瀬にとっては厳しい状況だろう。
それに、神尾の若頭が言っていたことも気になる。わざわざ直接忠告してきたのに、結局は神尾が犯人だった、というのも変な話だ。
正直、難しい。
結局誰が黒なのか分からないということだ。
どちらが黒にしろ、成瀬は神尾に、神尾は成瀬に、罪をなすりつけようとしていると。
裏の裏をかく、とはよく言ったものだが、その裏も、どこまでが本当の裏なのか分からない。
「佐助が出る。どっちにしろ、お前は普通にしてろ」
「学校行ってていいの?」
「なんでもないように振る舞え」
それもジローさんの策略か。
私の姿を知らなかったのか、何か手違いがあったのか、たまたま私が陽ちゃんと一緒に登校していなかった時に起きた事件だが、同じ方法で私を狙うとも考えにくいし、それこそわざとらしい。
ジローさんがここまで教えてくれるということは、私にも危険が迫っているということ。私に下ろされる情報は選ばれているが、今回は言わざるを得なかったのだろう。
モヤがかかったまま、どこか釈然としない。
見えない敵と戦っているみたいだ。
「着いたぞ」
とにかく、今は陽ちゃんが心配だ。
