「…」
小田が戻ってこない。
異変に気づいたのは、3時間目の授業が始まるチャイムが鳴ったときだった。
休み時間、トイレに行きたいらしい小田に、一緒に行こうとせがまれたが、何が楽しくて連れションなんぞしなければならないのだ、速攻断った。
信じられないほど不細工な顔で泣きつかれたが、行かないものは行かない。面倒。ということで一人で行かせたのだが、まさか本当にこんな真昼間から拉致られるなんて…いやまだ拉致られたと決まったわけじゃないけど。
「はぁ…」
しかし待てど暮らせど小田は帰って来ないし、そうこうしている間に授業は始まってしまった、という状況。
「じゃあ今日は125ページの…」
教師の声は耳を通り抜けていき、もう一度深くため息をつく。
…探しに行ってやるか。
しょうがない…。
どうせ99%あの女が関わってることに間違いはないし、窮鼠猫を噛む、窮地に陥った鼠が何をしでかすかは分からない。放っておくのも危険だ。
授業をサボらせるなんて、万死に値するぞあの野郎。
こっそり教室の裏口から抜け出し、一応小田にメッセージを送ってみる。
『どこ』
返信は期待していないが、これでずっとトイレにこもってました、なんて返ってきたら笑う。どんだけ便秘なんだよ。
ピロン
が、返信はすぐにきた。
「嘘でしょ」
まさかほんとにまだトイレで格闘中なの?ていうか大きい方だったの?なんて至極失礼なことを思いながら小田からのメッセージを開く。
『旧校舎倉庫。東堂も来て』
…あ、これ完全に拉致られてるわ。
どんだけ不幸体質なんだろうあの女は。いや、私と出会ったせいで不幸体質になったのかも。
とにかく、悠長に歩いている暇はなさそうだ。
絶対小田が返信したのではないだろうメッセージに『了解』とだけ返し、足に力を入れる。
ていうか、こんな怪しいメッセージにのこのこ出向かう奴がどこにいるのか。いやここにいるけどさ、私はちゃんと分かった上で行っているからノーカンだ。
どいつもこいつも頭が残念な奴ばっかり。
そもそも、トイレに行ってた奴がなんでいきなり体育館倉庫にワープしてるんだよ。いや、ワープはいいとして、なんで体育館倉庫なんだよ。そんなとこ誰も用事ないわ。
まぁ、作戦を練るには時間がなかったのだろう。天に会う前にどうにか私たちの口を封じねばならないのだから。
あーもう。小田に護身術でも習わせようか。
シン、と静まりかえった校舎は少し不気味で、小田の安否が少し気になる。少しだけな。
鹿島杏奈はいるのだろうか。きっといないな。自分の手は決して汚さない人間だから。
いい加減、しつこい。もうお前の相手をするのは飽きたんだよ。やり方もいつも同じようで、面白みに欠ける。
小田が戻ってこない。
異変に気づいたのは、3時間目の授業が始まるチャイムが鳴ったときだった。
休み時間、トイレに行きたいらしい小田に、一緒に行こうとせがまれたが、何が楽しくて連れションなんぞしなければならないのだ、速攻断った。
信じられないほど不細工な顔で泣きつかれたが、行かないものは行かない。面倒。ということで一人で行かせたのだが、まさか本当にこんな真昼間から拉致られるなんて…いやまだ拉致られたと決まったわけじゃないけど。
「はぁ…」
しかし待てど暮らせど小田は帰って来ないし、そうこうしている間に授業は始まってしまった、という状況。
「じゃあ今日は125ページの…」
教師の声は耳を通り抜けていき、もう一度深くため息をつく。
…探しに行ってやるか。
しょうがない…。
どうせ99%あの女が関わってることに間違いはないし、窮鼠猫を噛む、窮地に陥った鼠が何をしでかすかは分からない。放っておくのも危険だ。
授業をサボらせるなんて、万死に値するぞあの野郎。
こっそり教室の裏口から抜け出し、一応小田にメッセージを送ってみる。
『どこ』
返信は期待していないが、これでずっとトイレにこもってました、なんて返ってきたら笑う。どんだけ便秘なんだよ。
ピロン
が、返信はすぐにきた。
「嘘でしょ」
まさかほんとにまだトイレで格闘中なの?ていうか大きい方だったの?なんて至極失礼なことを思いながら小田からのメッセージを開く。
『旧校舎倉庫。東堂も来て』
…あ、これ完全に拉致られてるわ。
どんだけ不幸体質なんだろうあの女は。いや、私と出会ったせいで不幸体質になったのかも。
とにかく、悠長に歩いている暇はなさそうだ。
絶対小田が返信したのではないだろうメッセージに『了解』とだけ返し、足に力を入れる。
ていうか、こんな怪しいメッセージにのこのこ出向かう奴がどこにいるのか。いやここにいるけどさ、私はちゃんと分かった上で行っているからノーカンだ。
どいつもこいつも頭が残念な奴ばっかり。
そもそも、トイレに行ってた奴がなんでいきなり体育館倉庫にワープしてるんだよ。いや、ワープはいいとして、なんで体育館倉庫なんだよ。そんなとこ誰も用事ないわ。
まぁ、作戦を練るには時間がなかったのだろう。天に会う前にどうにか私たちの口を封じねばならないのだから。
あーもう。小田に護身術でも習わせようか。
シン、と静まりかえった校舎は少し不気味で、小田の安否が少し気になる。少しだけな。
鹿島杏奈はいるのだろうか。きっといないな。自分の手は決して汚さない人間だから。
いい加減、しつこい。もうお前の相手をするのは飽きたんだよ。やり方もいつも同じようで、面白みに欠ける。
