狂気のお姫様

どいつもこいつも骨のない奴らばかり。

誰が誰を殺るって?

まさかだとは思うけど私を殺るって話?

笑わせるな。



生きてるのか死んでるのかも分からない男を2階部分から放り投げると、先程落とした奴らと同様に大きな音を立てて落ちていった。

血に塗れた手でフェンスにもたれ、下を見下ろすと、唖然とした顔でこちらを見ている仙道たちと、顔が引きつっている陽ちゃんたち。


「雑魚ばっか」


ポツリとそう呟くと、どこからともなく小さな悲鳴が聞こえてくる。


「おま、え、誰だ…?」


シン、とした状況で、仙道の声が鮮明に聞こえた。


「誰?自分が拉致した奴も忘れたの?」

バカだなぁ、また笑うと、仙道は青い顔のまま呆然としている。


「え、おま、えがやったのか」

「えー、他に誰がいるー?」

「は、え、どういう…」

「拉致った女が強かった。ただそれだけでしょ?何をそんなに驚いてるの?」


真下を見下ろすと、私が落とした死体が積み上がっていてなんだかちょっと面白い。


「化け物…」

だからその言葉は褒め言葉なんだってば。

ちゃんと自覚はしてるからね。



さて。

「で?」

この問いかけは、天に向けたもの。


彼らも彼らで失礼な反応しやがる。

陽ちゃんなんてもう、手を合わせて南無三状態だ。


「これ、誰が始末するんですか?」


ピッ、と仙道たちを指さしてそう聞くと、


「陽介」

と、全部陽ちゃんに丸投げする愁さん。

まあまあ最低なんだけど。



「俺!?なんでだよ」

「どっからどう見ても雑魚。張合いがない。面倒」

「お前…。絶対1番最後の理由が90%占めてるだろ」

「…」


多分99%だと思う。




そもそもこいつらの喧嘩に私たちは関係ない。

鹿島杏奈に関してはこちらに恨みがあるというのは分かるが、そもそも誰かを使って私たちを潰そうっていうのがお門違い。

なんで私がその後始末をしなきゃいけないんだ。

まぁ、私に手を出そうというならば迎え撃ってはやるが、根本的な話が違うだろう。