「寝るなよ」
「まかせろ」
「不安しかない」
「私が寝たことあるか?」
「本気で言ってんのか」
1つ不安なのは、授業のノートを小田が本当にとれるかどうかということ。テスト期間中はあんまり寝てなかったのに、終わるとこれだ。こいつの睡眠時間はほぼ24時間と言ってもいい。
ちなみに、テストも返され、0点だと思っていた答案用紙に4点の数字が見えた瞬間この女は奇声をあげていた。4点しかとれないって、逆にすごいと思うんだが。
「さて、そろそろ行くか」
「頑張って東堂〜。勝てよ〜」
「小田は睡魔に勝てよ」
ひらひらと手を振る小田にため息をつきつつ、そしてこれから起こることにもため息をつきつつ、教室を出た。
はぁ。このためにわざわざ朝から『4限目サボっちゃおうかな〜』なんてアホみたいに主張してたんだから、引っかかってくれよ。
しかしそんな不安も、しばらく廊下を歩いて感じ取った気配によって吹き飛んだ。
あぁバカだ。やっぱりバカだ。
ニヤリと口角が上がる。
ついてきているのが分かった瞬間、行先を変更。そのまま使われていない校舎に入った。
飛んで火に入る夏の虫、というかなんというか。実は自分たちがおびき寄せられていると分かっていない哀れな虫たちだ。
お目当ての場所に着き、個室に入る。
個室と言っているのだから分かるだろうが、ここは女子トイレだ。だから一応、前みたいに天や他の誰かが入ってくることはまずない。
服の中に忍ばせておいた小さな折り畳み傘をパッと開く。
コイツで防げるかは少し不安だが。
トイレといえば…、
バッシャーーーーーーーン!!!!!
そう、お約束、水攻めだ。
