とうとう小田もこちらの土俵に足を踏み入れてしまったか。思わず『うける』って言ってしまったじゃないか。すっごく本心だけどな。
だけど、顔を見られてないんだったら全然害はないじゃないか。
「でも顔見えてないんでしょ?」
「後ろ姿も遠目だったから全然らしい」
「だったら大丈夫じゃん」
「でもこの学校で俺らと関わってるのってお前か小田じゃん」
「あー」
それは確かにそうだ。
やっぱり小田、絶対絶命じゃん。うける。
今まで小田が何も言われてなかったのは、本人が人前であまり天と話さないのもあるが、私への妬みが莫大でそれに隠れられているからだろう。
しかも、本人曰く私に弱み握られて一緒にいる設定だし。
「まぁ、あの2人にもバレないよう配慮しろよとは言ってあるけど。小田彼氏いるみたいだし」
相変わらずぺちぺちと愁さんの腕を叩くが、とうとうその手も捕まってしまって身動きひとつとれなくなってしまった。
「とりあえず小田にも言っとく」
「おー」
「言わない方が面白いかな」
「鬼かよ」
「知らない方が幸せなことだってあるよね」
うんうん、と頷くと、呆れ顔の陽ちゃん。
でもまぁ、そろそろ小田に対しての動きもあると思うんだよね。だから言っておいてやらんこともないけどな。
「ま、気をつけろよ」
「はいよー」
今日も陽ちゃんはママ全開。
もはやたまにママって呼びたくなるもんね。
「ほら、愁行くぞ」
「その言葉を待っていた」
やっとこさ愁さんを剥がしてくれる気になったのか、陽ちゃんが愁さんの頭をペシッと叩く。
「面倒」
「ちょ、この人全体重私にかけてんだけど」
まだ治っていない筋肉痛のせいで、足がぷるぷるする。
「律、昨日筋肉痛大丈夫だった?」
こいつ!!!!
面白がってやがる!!!!
そう。昨日はそのままロボットのようの歩く私を見て悪魔のようの笑っていたのだ。いや、ちゃんと歩こうと思えば歩けるんだけど、気を抜いたらロボットになるんだよ。
「律、屋上連れてって」
「律、愁連れてきて」
お、お前ら…!!!
「鬼どもめ!!!!!!」
何が天だコノヤロウ!!!!!
