私だっていつでも暇なわけじゃないんだぞ。
近々また新たな刺客が私の餌場に入って来ようとしているのだ。そのための準備もあるというのに。
ていうか羽賀愁に『誰?』と言われたことが1番堪えてるとは思うのだが、あれ私のせいじゃないじゃん。羽賀愁のせいじゃん。
なのに見当違いに私を標的にするあの女の頭はまじでおかしい。私を排除したとしても彼らは手に入らない。
「よし。終わり」
「全然なまってねぇじゃねぇか」
「もはや怒りが勝ったよね」
バタンッとパソコンを閉じる。
そもそもこんな裏サイトが違法なのだ。何が出会い系だ。気持ち悪い。
このサイトに足を踏み入れると、自分の携帯に登録してある情報、写真が全て抜き取られこのサイトにて晒されるようにしてやった。
まぁ、すぐにサイトの運営側が根元ごと消すとは思うが、それまで苦しむがいい。はははは。というかもっとひどいことをしようと思えばできたので、感謝してほしいくらいだ。
「さて…」
「おつかれ」
「疲れた」
「なんでそんなに敵が多いんだよお前は」
「え、もしかして不幸体質…?」
「それにしては相手を不幸にしすぎだけどな」
「みんな私のこと大好きすぎんだよ」
「逆にな」
「私の仕返しもネタが尽きるんだけどなそろそろ」
「そんなバリエーション気にしてたのかお前」
「そりゃあ、やるからにはエンターテイナーじゃないと」
「逆に怖いわ。まじでほどほどにしとけよ」
「あっちがほどほどじゃないんだもーん」
ママ陽ちゃんは諦めたご様子。
うーん、と背伸びをする。
やらねばならないことはたくさんだ。
「さぁ陽ちゃん、組手付き合って」
「え、俺機嫌悪い律と組手するの嫌なんだけど」
「ちょっと荒くなるだけじゃん」
「ちょっとじゃねぇから嫌なんだけどな」
「さぁ今から律vs陽ちゃんのデスマッチが始まります」
「地獄だ」
力量が大体同じ相手と組手をするのは楽しいし、ストレス発散になる。今日はたんまり相手になってもらおうじゃないか。
