The previous night of the world revolution

「…何処なんだ、ここは」

「『青薔薇連合会』の拠点の一つ。アシュトーリアさん、今こっちに来てるから」

「…」

ようやく返事をしてくれたのは良いけど、悪いけど全く分からない。

アシュトーリアさん、というのが人名だとは分かるけど…。『青薔薇連合会』というのは何なのか。

良いようにはめられている気がするぞ。

「簡単に言うと、『青薔薇連合会』はルティス帝国最大の反社会的組織…。非合法組織とも言うね。所謂マフィアだよ。私はそこのボスであるアシュトーリアさんに拾われてね」

「…」

「それなりの役職ももらってしまった。下っぱの方が楽で良いというのに…。全く。あの人は何を考えてるのか分からないよ」

…なんだか、とんでもないことを聞いている気がするぞ。

え、こいつ…マフィアなのか？

俺はもしかして、とんでもない場所に足を踏み入れてしまったのでは？

「君が殺したさっきのおっさんはね、うちの縄張りに薬を持ち込んで、ばらまいたんだ。貧民街に逃げ込んだって聞いて探してたんだけど…」

「…」

「君が上手いこと処分してくれた訳だ。まぁ、死ぬ前に拷問出来なかったのはちょっと残念だけどね」

拷問、なんて。

随分恐ろしいことをさらりと言う。

こいつは、本当に…マフィア、なのか？