カメラをつけると、画面に映るあたしの顔。



なんか恥ずかし…。



《穂風だ》

「あたしだよ…」

《会いてえな》



突然そんなことをさらっと言う夏葉。



一瞬にして心臓がぎゅっと締め付けられた…。



「夏葉」

《ん?》

「好き」

《俺の方が好きだけど?》



大好き…。



「そういえば、夏葉の誕生日、大会の最終日でしょ? 祝うの大会終わってからになっちゃうけどごめんね?」



あたしが言った。



そう、大会の最終日は、たまたま夏葉の誕生日だ。



しっかり前持って準備したいけど、大事な大会だからそうもいかなくて申し訳ないな…。



《気にすんなよ。別に誕生日祝って欲しい年齢でもねえし。自分のことだけ考えろ》

「プレゼントに金メダル渡すね?」

《期待してる》



よし、これでもっと頑張る動機ができた。



絶対金メダル取るもん…。



それから夏葉と少し話してから眠った。