真夜が持っている黒いリュックの中からジャージのズボンを出し、アノニマスに向かって放り投げる。草餅のような緑色のジャージだった。
「真夜くん、ありがとう」
アノニマスは笑みを浮かべてお礼を言い、スカートの下にジャージを履く。そして車に乗り込んだ後、紫月はアクセルを踏み込んだ。法定速度を守りつつ、高速道路まで急ぐ。車内は緊張に包まれていた。そんな中、真夜が口を開く。
「ねぇ。普通に考えてダムに被害者の女の子のスマホを処分しに行ったんだよね。そんな奴が僕たちの到着をのんびり待ってるとは思えないんだけど」
「そうですね。犯人を逮捕しようと思っても、もう逃げてしまっているでしょうね」
アノニマスもその隣で同意する。紫月はハンドルを強く握り締めながら、奇跡が起こることを願っていた。
「犯人を今は逮捕できずとも、きっと何か手がかりがあるはずだ。亜美さんのスマホにその手がかりがあるかもしれない」
妻を失い、一人娘すら殺された哀れな男の姿が紫月の頭に浮かぶ。犯人が逮捕されて幸せになることなどない。しかし、絶望を少しでも和らげてあげたい。その思いで紫月はダムへと向かっていた。
「真夜くん、ありがとう」
アノニマスは笑みを浮かべてお礼を言い、スカートの下にジャージを履く。そして車に乗り込んだ後、紫月はアクセルを踏み込んだ。法定速度を守りつつ、高速道路まで急ぐ。車内は緊張に包まれていた。そんな中、真夜が口を開く。
「ねぇ。普通に考えてダムに被害者の女の子のスマホを処分しに行ったんだよね。そんな奴が僕たちの到着をのんびり待ってるとは思えないんだけど」
「そうですね。犯人を逮捕しようと思っても、もう逃げてしまっているでしょうね」
アノニマスもその隣で同意する。紫月はハンドルを強く握り締めながら、奇跡が起こることを願っていた。
「犯人を今は逮捕できずとも、きっと何か手がかりがあるはずだ。亜美さんのスマホにその手がかりがあるかもしれない」
妻を失い、一人娘すら殺された哀れな男の姿が紫月の頭に浮かぶ。犯人が逮捕されて幸せになることなどない。しかし、絶望を少しでも和らげてあげたい。その思いで紫月はダムへと向かっていた。


