Anonymous〜この世界にいない君へ〜

「わかった。君を信じるよ」

蓮の言葉に真夜は口角を上げた。コントローラーを握り締めて言う。

「ありがと」

戦いの火蓋が再び切られた。



階段を登った紫月は、一部屋ずつ中に誰かがいないかを確認しながら進んでいた。

「アノニマス!」

ドアを開ける。しかし、部屋の中には古びて埃まみれとなった家具しか残されていない。紫月の口から息が出た。

「ここにもいないか……」

紫月はすぐに隣の部屋のドアノブに手をかけた。ドアを開ける。中には誰もいない。肩を落としかけた紫月だったが、埃まみれの部屋のテーブルに何かが置いてあることに気付いた。

「紙?」

一枚のコピー用紙がテーブルに置いてある。用紙には埃は全くかかっておらず、最近ここに置かれたものだと一目で紫月はわかった。

(アノニマスがいる場所のヒントでも書いてあるのか?)

気になり、紫月は部屋の中に入ることにした。テーブルだけを見てゆっくりと歩き出す。一歩ずつ確実にテーブルに近付いていた。しかしーーー。