Anonymous〜この世界にいない君へ〜

「どう動くべきだ……」

紫月の頭の中にアノニマスが浮かぶ。彼女はこのような状況の時、どう動くのだろうか。考えても答えなど思い付かないというのに、紫月の頭はそれでいっぱいになってしまう。

「太宰さん。どうしましょうか……」

蓮が息を吐きながら呟くように言う。紫月が口を開いたその時だった。ガシャン、と大きな音が響く。

「何だ?」

紫月と蓮だけでなく、レオポルトも突然の出来事に銃を打つ手を止める。窓ガラスが割れ、床に何かが落ちていた。それはドローンだ。ドローンがゆっくりと動き出す。ドローンの先端には瓶が取り付けられている。

「何ですか?あれ」

蓮が呟いたその時だった。ドローンに取り付けられた瓶の中から青い液体が一気に吹き出していく。ラメの入った青い液体が煌めいた。

(綺麗だな……)

紫月はのん気にもそんな風に思ってしまった。液体はレオポルトの体や顔に容赦なくかかっていく。

「な、何だこの液体は!!」