車から降りてきた蓮の声には、いつもの尻尾をぶんぶん降っている犬のような元気さはどこにもなかった。血の気の引いた顔に震えた唇の彼は、まるで蓮によく似た別人のように見える。
「末広さんは?」
「……まだ現場にいます」
「一体どういう事件なんだ?」
「遺体の……遺棄で……ううっ!」
話している途中の蓮の額に大量の汗が浮かぶ。彼は両手で口元を押さえると、紫月に背中を向けて藪の中へと走っていった。その後ろ姿を見ながら紫月は覚悟を決める。
山道を登っていくと、捜査員たちが集まっている場所を見つけた。山の中腹辺りだ。周りには木々しかなく、それ以外は何もない。
捜査員の中に優我と智也の姿があるのを紫月は確認した。しかし、二人の顔色は蓮ほどではないが悪い。紫月が近付いても、いつもの嫌味も憎まれ口も叩かなかった。
「これは酷い事件だ……」
「ああ。長年捜査一課にいるが、こんなに凄惨な現場は初めてだよ」
捜査員の中に別の刑事と話す紀人を見つけた。二人は真剣な顔で話をしている。しかし、その冷静に見える瞳には怒りの炎が燃えていた。
「末広さんは?」
「……まだ現場にいます」
「一体どういう事件なんだ?」
「遺体の……遺棄で……ううっ!」
話している途中の蓮の額に大量の汗が浮かぶ。彼は両手で口元を押さえると、紫月に背中を向けて藪の中へと走っていった。その後ろ姿を見ながら紫月は覚悟を決める。
山道を登っていくと、捜査員たちが集まっている場所を見つけた。山の中腹辺りだ。周りには木々しかなく、それ以外は何もない。
捜査員の中に優我と智也の姿があるのを紫月は確認した。しかし、二人の顔色は蓮ほどではないが悪い。紫月が近付いても、いつもの嫌味も憎まれ口も叩かなかった。
「これは酷い事件だ……」
「ああ。長年捜査一課にいるが、こんなに凄惨な現場は初めてだよ」
捜査員の中に別の刑事と話す紀人を見つけた。二人は真剣な顔で話をしている。しかし、その冷静に見える瞳には怒りの炎が燃えていた。


