紫月はケーキの入った箱を差し出し、口を開いた。
「お前、今日が誕生日だろう。そのお祝いに来た」
アノニマスは一瞬キョトンとした顔を見せた後、「ありがとう」と箱を受け取る。その頰は赤く染まっていく。
「……正しくはあたしではなく翡翠の誕生日だがな」
「じゃあお前の誕生日はいつなんだ?」
「わからん。あたしは気付いたら翡翠の中にいたからな」
そんな話をしつつ、紫月はアノニマスの部屋の中へ通された。アノニマスは「散らかっている」と言っていたものの、部屋は綺麗に片付いている。可愛らしい部屋を見ながら紫月は、「夏目のような部屋を散らかっていると言うんだろうな」と思った。
「ホールケーキなんだ。キッチン借りてもいいか?切り分ける」
「ありがとう。皿は適当に使ってくれ」
紫月はキッチンへと入った。辛党であるアノニマスのキッチンには、砂糖の類は一切置かれていない。代わりに、見ているだけで舌がヒリヒリするスパイスが相変わらず並んでいる。
「お前、今日が誕生日だろう。そのお祝いに来た」
アノニマスは一瞬キョトンとした顔を見せた後、「ありがとう」と箱を受け取る。その頰は赤く染まっていく。
「……正しくはあたしではなく翡翠の誕生日だがな」
「じゃあお前の誕生日はいつなんだ?」
「わからん。あたしは気付いたら翡翠の中にいたからな」
そんな話をしつつ、紫月はアノニマスの部屋の中へ通された。アノニマスは「散らかっている」と言っていたものの、部屋は綺麗に片付いている。可愛らしい部屋を見ながら紫月は、「夏目のような部屋を散らかっていると言うんだろうな」と思った。
「ホールケーキなんだ。キッチン借りてもいいか?切り分ける」
「ありがとう。皿は適当に使ってくれ」
紫月はキッチンへと入った。辛党であるアノニマスのキッチンには、砂糖の類は一切置かれていない。代わりに、見ているだけで舌がヒリヒリするスパイスが相変わらず並んでいる。


