(一)この世界ごと愛したい





それからも、特にいつもと変わらず。


るうは荷造りに大忙し。私は読書に明け暮れ。




アキトに誘われた三日後の夜は、あっという間に訪れるのだった。







読んでいた本をパタンと閉じて。


側にいたるうに声をかける。




「今日は早めにご飯食べたい。」


「風呂は?」


「シャワーにするー。」



私の希望通り夕方に夜ご飯を済ませて。お風呂の準備もいらないと言うことで。るうは早々自分の部屋に戻り荷造りの続きをすることになった。



私はるうを見送ってから静かに部屋を出て、レンの部屋を目指す。