(一)この世界ごと愛したい






起きてグーンと、伸びをしてみる。



やはり夜更かしした後は身体が少し重い気がするけど、不思議と心は軽く感じる。



結局昼前にはるうに起こされて、ご飯を食べたり、お風呂に入ったり、ダラダラ過ごしていたんだけど。



どうやら花嫁として向かう敵国へは、それなりの正装で赴かねばならないらしく。その準備で使用人たちが部屋でバタバタしている。


それを横になって眺めるだけの私。





「姫様!ではこちらへ!」



手際よく化粧を施し、髪の毛も綺麗に整えてもらった。




「こちらのドレスにお着替えください。」


「わあー、綺麗なドレスだねー。」


「王妃様が姫様のために選んだものでございます。」



純白の、綺麗で華やかなドレスだった。


ママの優しさに何だか少し泣きそうにもなったけど、時間も時間なのですぐに着替えに取り掛かる。







「ひ…姫さ、ま。」


「え、なに…変っ!?」



ドレスを身に纏った私を見て、その場にいる数人のメイドさん達が固まってしまった。






「大変、お美しくて…思わず。」


「…はいはい、続きもよろしくねー。」



真に受けずサラッと流す私。メイドさん達が若干呆れている感じがするけど気にしません。


最後はアクセサリーの類を付けて。



こうして私の身支度は無事に終わった。





「リン、とっても綺麗…っ!」


「ママ、ドレスありがとう。私浮いてないか心配だけど大丈夫そ?」



ママが様子を見に来てくれた。


既に仕上がった私を見て歓喜してくれているけども、ドレスが素敵過ぎて気が引けています。





「…ルイが可哀想ね。」


「え?何か言った?」


「いいえ、何でもないわ。とにかくリン、お願いだから無理はしないで。身体に気を付けて…ね?」