(一)この世界ごと愛したい






私の作戦は果たして成功するのか。


開戦前の重要所だ。





翌日、私は軍事本部へ赴く。


るうとレンも連れて来た。



本部には、それはこの国の屈強そうな将軍達が並んで座っており、流石の私も二人が側に居ても少し身構える。





「お集まりいただきありがとうございます。」



一先ず挨拶と、説明をしなければならない。




「今回、奪われた領土を奪還するためレン王子を筆頭にディオンとの戦に討って出ることが決まりました。」



元は敵国の姫であり、将の私。



ここにはかつて私と剣を交えた人もいるだろう。






「率直に言うと、兵を率いて共に戦ってくださる方を探しています。」



私の言葉に、即座に反応を見せる人がいた。




「お言葉ですが、我等が王はあなたに心酔している。姫様がわざわざ頼みに来ずとも王に進言すれば軍は成り得ますでしょう。」


「…ここで名乗りを上げていただけなかった場合は、そうせざるを得ませんが。」



確かにあの阿呆王は、私が頼めば軍の一つや二つは編成してくれるだろう。


けど、それでは私の勝ちは遠のく。





「共に血を流し戦ってくださる方を、私はこの目で見て、自分の言葉で頼みたいと思ってここへ参りました。」



これは、本心以外の何でもない。










「私が求めているのは、王の力でも神の力でもなく人の力です。」



人の力なくして戦は出来ない。


私だって戦神だなんだと言われるが、所詮は一人の人間であり一人の兵だ。






「どうか、力をお貸しください。」