そして食事会の準備が整ったと、ママとアルが部屋に迎えに来てくれたと同時に私は起こされる。
まーだ全然眠いですが。
ご馳走を作ると張り切っていたママを思い出し、眠たい身体をどうにか起こす。
「んー…。あ…れ。」
ハルとるうも帰って来てたのか。
「…る、るう…!」
「あー?」
「け…私の、剣がないの!もしかして東の国境に忘れて来たのかもしれない…!私ちゃんと持ってた!?」
「…さあ。」
さ、さあって…。
るうも覚えてないってことか。確かにシオン将軍いたりで、バタバタと帰ったんだから仕方ない…か。
「あー…。とりあえず軍部から一本拝借して行くかー。」
アキトの城行く前に、東の国境少し寄ってこう。運が良ければまだ置いてあるかもしれない。
そんなことを考えながら広間に向かうと、それはそれは豪華な食事が並んでいて。ママはどうやら本気を出したらしい。
みんなで楽しく会話しながら食事を進める。
昔の話や、セザールでの出来事、旅行の思い出。私も色々思い出しながら笑っていた。
「…んで、出発は明日か?」
「ご名答ー。」
「いつ帰ってくる?」
「んー。この火が消えた時か、それか私の気まぐれか。はっきりはしないかなー。」
私が灯した盃の炎は広間に置かれることになり、この食事会を彩っている。
そして、まだ行ってもないのに帰ってくる日を聞かれてもと…軽くデジャヴだ。
「まずどこに行くんだっけ?」
「アキトのお城。」
「…セザールの第一将に上がった奴がそんな名前だったな。」
「わー、アキト出世したねー。」
第一将ということは、セザールで最も強い将軍になったということ。
エリクが死んだ今、確かにその軍の規模的にも頷ける。
アレンデール第一将のハルも、これからアキトを注視せざるを得ないだろう。
「第一将になったんなら、私あんまり構ってもらえないかもなー。」
「その次はどこ行くんだ?」
「…ハル、そんなに私の一人旅気になる?」
「そりゃそうだろ。お前のことなら俺は何でも気になる。」
そういうもの…なのか…?
「セザールにいる間に、もう一箇所行っておきたい場所があって。そこに行くつもりなんだけど…。」
「レン王子のところ?」
「あー、そう言えば確かに。レンの安否も確認はしたいけど、私が行きたい場所は違うの。」
「どこだったの?」
絶対レンのところだと思っていたママは、少し残念そうにしている。
「…天候を、もう少し学ぼうかなーと思ってる。」
「天候?」
「うん。今の私なら、誰かの力になれるかもしれないなーなんて。」

