「お姉ちゃん!僕も選んだんだよ!」
「じゃあそっちにするー!ママもアルもありがとうー!!!」
またまた可愛いアルをぎゅっと抱きしめる私。
こんな可愛いアルも選んでくれたのなら、なんだって着ます!!!
「とりあえずるうが戻るまで他の荷物まとめよう!」
「じゃあリンのお部屋に行きましょう。」
と言うことで。
私の部屋で荷造りをしつつ。買ってもらった服を見てみた。
これが、ママが選んだとは思えないほど私好みで。動きやすそうだし。ヒラヒラしてないし。有り難すぎました。疑ってごめんなさい。
「本当はもっと可愛いのがよかったんだけど、あんまり可愛くしてリンが攫われたら大変だからねっ!」
「誰も攫わないよー。私逃げるの得意だし。」
もう至れり尽くせり。
荷物をまとめて背中に背負える鞄まで準備してくれて。新しい靴まで。何から何まで揃えてくれていた。
いつでも旅立てます。
…なのに、肝心な剣がない!!!
「ここまで準備出来てるなら、明日には出発出来そうだねー。本当にありがとうー!」
「お姉ちゃん…。」
「大丈夫!アルが呼んでくれたらすぐ飛んで帰ってくるから!るうに頼んでみて!」
「うん…。うん!分かった!お姉ちゃん元気でね!」
寂しさと葛藤するそんな姿も可愛い。
そしてチクリと胸が痛む。
寂しい思いをさせてしまって本当に申し訳ない。だけど、この国の王として立つその小さな背中が私には堪らなく尊いものに思える。
「じゃあ今日の夜は盛大な食事会にしなきゃね!」
「ありがとう、ママ。」
「ハルに似てるっていうお友達も、レン王子もお招きしたいところだけど。セザールの方々だし無理よねえ。」
「…うん。それは無理だね。」
私はそんなママに苦笑いを浮かべつつ。
とりあえず、るうが戻って来るまでに他にも持って行きたい物がないか支度を整えることにした。
…さっき言った通り、明日には出発しよう。

