別にるうが一歩引いてるなんて、感じたことないけど。
でも、確かに私は自分でるうに助けてほしいと言った。それはるうは絶対に応えてくれると信じたから。
「ありがと…。るう。」
「もう寝てろ。城までちゃんと連れてく。」
「夜ご飯…ハルが、待ってるから…。」
「ああ、着いたら起こす。」
既に限界まで戦い尽くした私は、そのままるうの腕の中で意識を手放した。
エゼルタのシオン将軍のことは、るうも流石に知っている。この世界で指折りの将軍として名が上がるほどの人だ。
ちなみに実はハルもそうです。
つまり、ハルと肩を並べることが出来るほどの将軍が、私に気を付けろと言うほど。
世界は既に動き出している。
「…リン。」
るうはそれを途端に不安に感じた。
今回は連合軍。その前に南との交戦。さらにその前に街を一つ消失させるのに力を使っていたとは言え。
強靭な力を手に入れたとしても、私にも限界があることを知っているから。
こんなことがもし続けば…と。
アレンデールはこんな攻撃を続けられれば、ハルがいくら復活したとは言え間違いなく滅び、私はまたどこかの国に囚われることになる。
「お前はこんなもんから、国を守ろうとしてんだな。」
それを改めて知ることになったるう。
こうなることを、力を露見した時から予測していた私とハル。
…もう、引き返せない。
パパが討死した時に、私にはこの現状の前兆が過ってしまったから。
一刻も早く、城を離れねばならないと。そしてハルと自分の退路を断つために、こうするしかないと。
こんな状況を作り出したのは、他の誰でもない。
私自身だ。

