ようやく城へ辿り着いたるう。
雨に打たれた二人はもうびしょ濡れ。それなのに服は所々焦げてるという不思議な状況。
「ルイ様…え、姫様いかがされましたか!?」
「寝てるだけだ。」
外から城内に入るため、城門を潜るしかないるうは沢山の人から声を掛けられる。
そして抱えている私がぐったり眠っているので、みんなに心配される。
「まさか先ほどの炎の柱は姫様が…?」
「ちょっと稽古に力が入りすぎただけだ。気にすんな。」
「凄まじい力でございますね。アレンデールにはやはり神の加護あるようです。」
「…神か。」
るうは何とも言えない表情で、腕の中で眠る私に視線を落とす。
「この国を神が守ったことなんて、一度もないだろ。」
「え?」
「守ってんのも守り続けようと頑張ってんのも、いつだってコイツだ。」
るうは、場内に入ってから。
急いで私の部屋を目指して足を進める。