「リン、どこにいたの?」
「…久々に城に戻ったからちょっとウロウロしてた。遅くなってごめんね、ママ。」
出来るだけ呼吸を整えて。
平然を装って食卓に座る。この場に呼ばれたのは再び家族とるう。
家族との食事の時は、るうは給仕に徹するので一緒には食べられないけども。
「へえ?部屋にいないんで俺も城内探し回ったんだけどなあ?」
「入れ違っただけじゃないー?」
ハルが私の嘘をつつくが、白を切る。
「ふーん?」
「…食べよー。」
ハルは非常に怪しんでいたけども。
私は修行せねばと焦る気持ちもあるので、とても白状できない。諦めてください。
「リンが好きな物たくさん用意したの!たくさん食べてね!」
「ありがとー。」
ママにお礼を伝えて、私は目の前のご馳走に手を伸ばして食べ始める。
みんなそれぞれ楽しく食事を摂る中。
ママが唐突に切り出した。
「ねえ、リン?」
「なにー?」
「レン王子と会えなくなって寂しくない?」
「うぶっ…。」
私はあまりの唐突さに、食べていた物を誤飲。
ゴホゴホとむせ返る私。
「あら大変。大丈夫?」
「だ、大丈夫だけど。なんで急にレンが出てくるの。」
「だってリンの旦那様じゃない。」
こんなことを聞いて、黙っていられるわけがないハル。
「んな結婚は白紙だ!リンは嫁にはやらん!」
「ハル落ち着きなさい。リンだって女の子だもの。いつか素敵な人が現れたら結婚だってするわよ。」
「ダメだ!絶対ダメだ!」
「ハルはどこまでもあの人にそっくりね。けど、レン王子とっても良い人で私は好きだったけど。」
そういえば婚儀の時、ママとレンは何か二人で話してたっけ。
何の話かは知らないけど。
「度を超えて良い人だよねー。」
「そうよね!リンとも気が合うようだったし、リンが悲しい思いをしてないか心配で…。」
「気が合う?私とレンが?」
そうだったかな…?
どちらかというと揉めたことも多かった気もするし。なんか意地の悪いことされた気も…。
と、思い出すと恥ずかしくなる。
「なになにっ?リンどうしたのっ?」
顔が少し赤くなる私に、ママが楽しそうに詰め寄る。
「な、なんでもない!」
「…おいルイ。なんだこれは。どうなってる。レンって奴は俺のリンに一体何をしたんだ。」
「俺に聞くな。」

