…ハルが倒れたあの日。
私は誰よりも何よりも自分を責めた。
だからハルの分まで頑張らなきゃって思った。私のせいでハルがいなくなったと。
でも誰にも、心配かけたくなくて。
軍略についての本を寝る間も惜しんで読んで勉強して。日中は兵やるうと稽古に出来るだけ取り組んで。
戦だって、負けて迷惑をかけないようにしっかり戦略を立てて。誰にも負けないくらい必死に戦い続けた。
…そしたら、次はパパが戦死。
それも私が原因だと言う。
そんな時でさえ誰も私を責めないけど、やっぱり私は私のせいだと思った。
私さえいなければパパは死なずに済んだのに。ママは泣かずに済んだのに。アルも小さいながらに王としての責務を負わされずに済んだのに。
るうは、そんな私の側にずっといてくれた。
るうがいなければ、私はとっくに全てを諦めていたと思う。
こうしてまた、ハルに会えたのは。
薬を完成させてくれたレンの力はもちろんだけど、るうが毎日毎日、私を支え続けてくれたから。
諦めなくて本当によかったと、今は思える。