【書籍化】狼皇子の継母になった私の幸せもふもふ家族計画

 アッシュは頭を横に振った。

「ママ、連れてきてくれた。アッシュ、寂しくなくなった」
「そうか。だが、私がもっと一緒にいてやれれば、もっと寂しくなかっただろう?」
「アッシュのおみみなくなったら、もっと、いっしょでしょ?」

 アッシュが自身の耳を小さな両手で触る。
 この耳を三時間隠すことができたら、本邸に行くと約束していた。アッシュはカタル「おはよう」が言いたいのだ。
 けれど、そのことをカタルは知らない。
 カタルはゆっくりと頭を横に振った。

「いや」

 短い否定の言葉にアッシュではなく、シャルロッテが目を見開く。

「耳があってもいい。これからはもっと親子らしいことをしよう」
「親子らしいこと?」
「ああ、今日からパパとママもここで生活する。どうだ?」

 アッシュの三角耳がピコンッと立った。

「ほんと!? ずっと?」
「ああ、ずっとだ」
「パパとママ、いっしょに寝る?」

 アッシュはキラキラとした目をカタルとシャルロッテに向けた。

「えっ!? 一緒ですか!?」