しかし、シャルロッテが何かを言う必要はなかった。その前に、カタルが口を開いたからだ。
「本当にありがとう。……不思議と君は私の気持ちを穏やかにしてくれる」
彼が優しく笑う。
今まで見てきたどんな表情よりも、穏やかな笑みだ。
心臓が跳ねた。
なぜかはわからない。ただ、胸の奥をぎゅっとつかまれるような不思議な感覚に、シャルロッテは息をのんだ。
「そ! そうだ! せっかくだから本邸にもアッシュの部屋を作ってあげてもいいですか?」
「もちろん。ちょうど君の部屋の隣が空いている。そこに作るといい」
「やった! あとで予算を相談させていいただいても?」
「好きなようにしろ。どうせ金は余っているんだ」
「わあ……。人生で一度は言ってみたい言葉をさらりと……」
シャルロッテは肩を揺らして笑った。
「では、その通りに。あとで使いすぎだって言われても返しませんからね!」
シャルロッテはそれだけ言いきると、「お仕事中に失礼しました」と執務室を出た。
廊下に出てゆっくりと息を吸い込む。
(きっと大丈夫。二人とも、私が幸せにしてみせるわ!)
シャルロッテは拳を握った。
「本当にありがとう。……不思議と君は私の気持ちを穏やかにしてくれる」
彼が優しく笑う。
今まで見てきたどんな表情よりも、穏やかな笑みだ。
心臓が跳ねた。
なぜかはわからない。ただ、胸の奥をぎゅっとつかまれるような不思議な感覚に、シャルロッテは息をのんだ。
「そ! そうだ! せっかくだから本邸にもアッシュの部屋を作ってあげてもいいですか?」
「もちろん。ちょうど君の部屋の隣が空いている。そこに作るといい」
「やった! あとで予算を相談させていいただいても?」
「好きなようにしろ。どうせ金は余っているんだ」
「わあ……。人生で一度は言ってみたい言葉をさらりと……」
シャルロッテは肩を揺らして笑った。
「では、その通りに。あとで使いすぎだって言われても返しませんからね!」
シャルロッテはそれだけ言いきると、「お仕事中に失礼しました」と執務室を出た。
廊下に出てゆっくりと息を吸い込む。
(きっと大丈夫。二人とも、私が幸せにしてみせるわ!)
シャルロッテは拳を握った。



