甘く激しく、暴いて

「葉月ちゃん!おはよう〜」

今挨拶してくれたのは、宇佐美 葉月(うさみ はづき)ちゃん。

小さくて、ゆるふわな見た目通り、性格もおっとりなんだ。

入学して、背の順に並んだ時に前後ろになってから仲良くなった。


「美織ちゃん、今日1限目から音楽だよぅ。眠たいのに移動教室だし、歌うときはしばらく立ってないといけないし〜……。もう最悪ー」

「音楽かー。私、歌得意じゃないんだよね」


「絶対そんなことないでしょ!美織ちゃん、すごい歌声キレイだし音程もズレてるところ見たことない」


葉月ちゃんはこうやってベタ褒めしてくれるけど、実際は全然息も続かないし、苦手。

私の腕に抱きつく葉月ちゃんと一緒に席に座ると、丁度チャイムがなり解散に。

先生が入ってきて、HRが終わるとすぐに1限目の移動教室だ。

「葉月ちゃん、一緒に行こー!」

「うん、行こー!」


葉月ちゃんと一緒に、音楽室に向かう。

何気ない話をしながら歩いていると、不意に葉月ちゃんの持っているリコーダーに目がついた。

「あれ、今日ってリコーダーいるっけ?」

「え、いるよ?前の授業で、絶対にいるから持ってこいって先生言ってたよ」


「嘘!?私、持ってきてない!!」


音楽の授業は回数が少ない分、忘れ物の点数高いから大変だ……!

「どうしよう。今から寮に取りに戻ろうかな……」

「今から!?後5分で授業始まるよ!?」