「なに、あれ」 屋上の柵からのぞくとちょうど真下にある 校舎裏と山を隔てる大きな川。 その真ん中に、長い髪の女が佇んでいた。 実里も訝しげに私の視線を追う。 涙に腫れた目がカッと見開かれた。 「お母さん…?」 こぼされた言葉に絶句した。