花隠し



「ごめん流平、ちょっと席外すね」


「は?もうすぐ授業始まるぞ?」


「寝坊とでも言っておいて。行こう実里」



詳しい話は2人きりの空間のほうがいい。



クラスメイトだろうと他の人に聞かせられるものではない。



実里の手を引いて教室を出た。



「ごめん、菫…ごめん」


「なんで謝るの。不安なのは実里でしょ」



おぼつかない足どりでうしろを歩く実里はまるで生気が無い。



そんな彼女を慰めながら廊下を進んだ。