「ううん。大丈夫。心配してくれてありがとう」


「ならいいけどよ。あん時のお前すげぇ顔色悪かったから、申し訳ないことしたと思ってさ」


「申し訳ないと思うのなら、以後しっかり気をつけてくださいね。私は繊細な乙女なんだから」



軽口を叩いて琉平のお腹に軽くパンチを送る。



謝罪されたのならそれで終わり。



琉平を責める気もないし、そもそもこんな因習作り出した昔の人が悪いんだから。



すると、とつぜん手の甲を撫ぜられた。



驚いて顔を上げれば、流平がじっと私を見ていて…