「いや…そのさ。山隠しのこと。お前はこの村のしきたりに対して良くない感情持ってるはずなのに、俺…」



拍子抜けした。



山隠しの途中でいなくなったことを責められると思ったのに、まさか気にかけてくれていたとは。



…いや、琉平はそういうやつだ。



村の腐った色に染まっているように見えて、浮き者の私にも優しい。



きっと昨日私を呼んだのは、偶然通りかかったクラスメイトを遊びの輪に入れるのと同じような感覚だったんだろう。



守助への扱いは…まぁアレだけど。