ほんのり重たい気分で学校へ登校すれば、琉平がいちばんに私を出迎えた。
「おはよう、菫」
「…おはよ」
元気がないことを隠したかったのに、出た声は明らかに暗いものだった。
どうして琉平が声をかけてきたのか。
なんとなく分かってしまうので避けるようにその横を通り過ぎる。
それでも掴まれた腕に、こぼれそうなため息をこらえた。
どうして私の周りの男の人は強引なタイプが多いんだろう。
「ごめんね琉平。私ちょっと体調が…」
「昨日は悪かった」
突然に謝られ、おもわず首をかしげてしまう。
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