「だからあなたは、そのままの優しい守助でいてね」



聞こえる鼓動の音に意識が微睡む。



いつか自由を手にするその日まで、私はずっとそばにいるから。



守助、守助



頭の中で大好きな弟の名前を唱えながら暗闇に落ちていく。



しっとりとしたものに唇が包まれたことを認知できたのはほんの一瞬。



明日の幸せを祈りながら眠りについた。





「……俺のほうが…ずっと好きだ、姉さん」