「お前は長谷川家の大切な後継者だ。余計なモノに触れることは許さない」 「………」 「お前が婿を迎えるまでに、守助はこの家から…いや、村から出ていってもらう」 「…そんなこと、させない」 「なにを言っても無駄だ。決定権は当主の私にある」 話にならない。 だくだくと血の流れ続ける鼻を押さえながら、父を思いきり睨みつけ、部屋を出た。 お母さんの生きていた頃から相変わらずの父親ぶりだ。 融通がきかず、自分の意見だけが正義だと信じている。 まったくお母さんも気を病むわけだ。