スパイはスパイで、苦労があるんだぞ。
この秘密のアジトで、のんびりと僕の情報という定期便を待ってるだけのあんたらには、分からないだろうが。
受けたくもない授業を受け。
特に目立たないよう、普通の生徒の振りをし。
クラスメイトの皆さんとも、良好な関係を築いたりさ。
それが、どれだけ面倒臭いことか。
そんな苦労をさせられてるのに、アジトに帰ってきてみれば。
大した獲物を持ってこなかった役立たず、扱いだからな。
離反してやろうかな。もう。
やめさせてもらえるなら、喜んでやめるぞ。僕は。
イーニシュフェルトも、『カタストロフィ』もな。
しかし、ヴァルシーナは。
「…ナジュ・アンブローシア」
「はい」
「これ以上学院に潜入して、リスクを負って、重要な情報を得られる自信はあるか」
嫌なこと聞いてくるね、君。
お前、これ以上役に立つことあるの?って聞いてるようなもんだ。
悪かったですね。
「努力はしてみますよ。絶対とは言えませんけど」
「…分かった」
ヴァルシーナは、ここにいる全員に向けて言った。
「我々の計画は、次の段階に入ることとする」
…いよいよ、か。
この秘密のアジトで、のんびりと僕の情報という定期便を待ってるだけのあんたらには、分からないだろうが。
受けたくもない授業を受け。
特に目立たないよう、普通の生徒の振りをし。
クラスメイトの皆さんとも、良好な関係を築いたりさ。
それが、どれだけ面倒臭いことか。
そんな苦労をさせられてるのに、アジトに帰ってきてみれば。
大した獲物を持ってこなかった役立たず、扱いだからな。
離反してやろうかな。もう。
やめさせてもらえるなら、喜んでやめるぞ。僕は。
イーニシュフェルトも、『カタストロフィ』もな。
しかし、ヴァルシーナは。
「…ナジュ・アンブローシア」
「はい」
「これ以上学院に潜入して、リスクを負って、重要な情報を得られる自信はあるか」
嫌なこと聞いてくるね、君。
お前、これ以上役に立つことあるの?って聞いてるようなもんだ。
悪かったですね。
「努力はしてみますよ。絶対とは言えませんけど」
「…分かった」
ヴァルシーナは、ここにいる全員に向けて言った。
「我々の計画は、次の段階に入ることとする」
…いよいよ、か。


