もっともっと細かく、小さな球体を作り上げていく。
だが――その集中力がぷつりと切れて、球体たちは一瞬で湖の中に戻り水しぶきを上げた。
水しぶきが太陽の光を反射して、きらりと輝くのを見て、アシュリンは「あーあ」と肩を落とす。
「すごいじゃないか、アシュリン! 前に来たときはあんなに細かい水の球体を作れなかったじゃないか!」
「素晴らしいものを見せてもらったわ、ありがとう、アシュリン」
孫娘の魔法の成長を喜ぶメイソンとロッティに、アシュリンの気持ちは少し持ち直したらしく、「そうかな?」と頬を染めて後頭部に手を置いた。
「……それにしても、精霊の加護ってすごいね。あんなに細かく球体を作れるようになるなんて……」
アシュリンは自分の両手を見つめて、信じられないとばかりに言葉をこぼした。ラルフがぽんぽんと彼女の肩を叩き、ふっとやさしく微笑む。
「そうだね」
ラルフの言葉に、メイソンがなにかを言いたそうに口を開いたが、ロッティに止められた。
二人は気付いていた。ラルフのサポートがあってこそ、アシュリンはあそこまで細かい魔法が使えたということに。
ラルフは二人を振り返り、口元に人差し指を立てた。
――内緒ですよ。
そう、言葉にせず口を動かす。それを見てメイソンとロッティは小さく眉を下げて、こくりと首を縦に動かす。
「それじゃあ、ボートにでも乗ろうか?」
「乗るー!」
アシュリンは右手を大きく上げて、元気よく返事をした。
だが――その集中力がぷつりと切れて、球体たちは一瞬で湖の中に戻り水しぶきを上げた。
水しぶきが太陽の光を反射して、きらりと輝くのを見て、アシュリンは「あーあ」と肩を落とす。
「すごいじゃないか、アシュリン! 前に来たときはあんなに細かい水の球体を作れなかったじゃないか!」
「素晴らしいものを見せてもらったわ、ありがとう、アシュリン」
孫娘の魔法の成長を喜ぶメイソンとロッティに、アシュリンの気持ちは少し持ち直したらしく、「そうかな?」と頬を染めて後頭部に手を置いた。
「……それにしても、精霊の加護ってすごいね。あんなに細かく球体を作れるようになるなんて……」
アシュリンは自分の両手を見つめて、信じられないとばかりに言葉をこぼした。ラルフがぽんぽんと彼女の肩を叩き、ふっとやさしく微笑む。
「そうだね」
ラルフの言葉に、メイソンがなにかを言いたそうに口を開いたが、ロッティに止められた。
二人は気付いていた。ラルフのサポートがあってこそ、アシュリンはあそこまで細かい魔法が使えたということに。
ラルフは二人を振り返り、口元に人差し指を立てた。
――内緒ですよ。
そう、言葉にせず口を動かす。それを見てメイソンとロッティは小さく眉を下げて、こくりと首を縦に動かす。
「それじゃあ、ボートにでも乗ろうか?」
「乗るー!」
アシュリンは右手を大きく上げて、元気よく返事をした。



